※本記事は2026年8月22日時点の公開情報をもとに構成しています。双方の主張が食い違っている部分は「〇〇側の主張」として明記し、断定を避けています。裁判所など第三者による判断は現時点で出ていません。
1. 何が起きているのか(結論から)
キャンプ芸人として知られるヒロシさんと、埼玉県戸田市のアウトドアブランド「笑’s(しょーず)」が、焚き火台の制作をめぐって対立していることが分かりました。
2026年8月17日、ヒロシさんがX(旧Twitter)で経緯を説明する投稿を行い、翌18日には笑’s側が公式Xで反論しました。以降、双方の主張が真っ向から食い違ったまま、SNS上で議論が続いています。
争点は大きく3つあります。
- 焚き火台の構造・デザインをどちらが考えたのか
- 「同じものは作らない」という約束があったのか、あったとしてその範囲
- 契約書上、知的財産権や図面をどちらに帰属させる予定だったのか
さらに、笑’sが8月6日に先行発売した「TETRA-185」という新商品が、今回の焚き火台と関係しているのではないかとネット上で推測が広がっていますが、これは本人・笑’s双方とも明言しておらず、未確定の情報です。
2. 時系列で見る今回の騒動
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年7月23日 | 笑’s公式ブログで「テトラ-185」の完成・商品化予定が発表される |
| 2026年8月6日 | 笑’s公式ショップで「TETRA-185 Stainless」が先行発売(11,000円) |
| 2026年8月17日 | ヒロシさんがXで焚き火台トラブルの経緯を公表 |
| 2026年8月18日 | 笑’s公式Xが反論を投稿 |
3. ヒロシさん側の主張
ヒロシさんの説明によると、経緯は次の通りです。
- オリジナルの焚き火台の制作を依頼した
- 作りたい具体的な形を提示した
- 制作の途中で、メーカー側から「同じものを作る」という話が出た
- ヒロシさんが拒否し、「同じものは作らない」という約束を得た
- そのまま制作が続行され、商品が完成した
- ところが契約書の段階になって、再び「同じものを作る」と言われた
- メーカーのロゴに変えて販売するという説明を受けたという
ヒロシさんはXで「同じものを作るなら辞めると3回伝えた」とも主張しており、やり取りは全てLINEに残っているとして、最終的には公開も辞さない構えを見せています。
4. 笑’s側の主張
一方、笑’s側の説明はこうです。
- 以前から交流のあった芸人から、LINEで焚き火台の制作依頼が来た
- 無償で企画・設計を引き受けた
- 約3カ月かけて新しい構造を考え、試作品を複数製作した
- サンプルを送りOKをもらい、請書にサインをもらって製作するつもりだった
- 材料も発注した後、相手側から契約書が必要と言われた
- 作成して戻ってきた契約書には、知的財産権だけでなく図面まで相手側に帰属させる内容が入っており、同意できなかった
また笑’s側は、サイズ違いや素材違い、コラボ商品の提案も認められなかったと説明しており、「自社で開発した構造を今後も活用したかった」という立場がうかがえます。
4-1. 「同じものは作らない」の解釈がずれている可能性
ヒロシさん側は「同じものは作らないとの約束を得た」と主張しており、笑’s側も「全く同じ物を作ることはない」と伝えたと説明しています。ただし、両者が同じ内容の約束をしたと確認できているわけではなく、その約束の範囲についての認識が食い違っている可能性があります。
例えばサイズ違いや素材違いを含むのか、構造が同じでも外観が異なればよいのかなど、「同じもの」の範囲がどこまでだったのかは公開されていません。この部分は非公開のLINEのやり取りを見なければ判断できず、現時点では推測の域を出ません。
5. 炎上の矛先の逆転 ヒロシさんへの批判も広がる
当初は、依頼者であるヒロシさんに同情する声が中心でした。しかし、笑’sの反論投稿後、ヒロシさんがファンからのコメントに返した言葉をきっかけに、風向きが変わり始めます。
ヒロシさんは、笑’sの対応について強い言葉で不満を表明しており、これに対してファンからも「関わり方が引っかかる」「言い方がきつすぎるのでは」といった反応が出ました。複数の芸能メディアも、ヒロシさんの言葉遣いを問題視する見出しで報じています。
SNS上では、当初の「メーカー側がひどい」という論調から、「トラブルになった相手への言い方に本性が出ている」「業者側にも甘い部分はあったが、ヒロシさん側の言い分も図々しく感じる」といった意見も目立つようになりました。なお、ヒロシさんの最初の投稿には、X(旧Twitter)のコミュニティノート機能による補足が付与されたことも報じられています。
つまり今回の騒動は、「ヒロシさん対笑’s」という対立軸だけでなく、「ヒロシさんの発信のあり方そのもの」への評価も同時に問われる展開になっています。
6. 争点を整理する
6-1. デザイン・構造は誰が考えたのか
ヒロシさん側は「具体的な形を提示した」と説明している一方、笑’s側は「コンセプトはもらったが、構造やデザインは自分たちがゼロから考えた」としています。
ここが両者の認識が最も食い違うポイントです。「アイデアを出した人」と「実際に形にした人」のどちらにどこまでの権利があるのかは、今回のトラブルの核心と言えます。
6-2. 知的財産権・図面の帰属
笑’s側が特に問題視しているのが、契約書に「知的財産権」だけでなく「図面」まで相手側に帰属させる条項が入っていたという点です。
製造業では、実際に商品を作るための図面には寸法・板厚・曲げ・穴位置・部品構成・組立方法・公差・材料といった情報が詰まっており、単なる「絵」ではなく製造ノウハウそのものに近い性質を持ちます。笑’s側が「3カ月以上かけて考えたものを簡単に渡せない」と反発した背景には、こうした事情があるとみられます。
ただし、実際にその図面を誰が作成し、契約上どちらに帰属させる予定だったのかについては、現時点で外部から確認できる材料はありません。
7. 笑’sとはどんな会社か
笑’sは、有限会社昭和プレス(埼玉県戸田市)が展開するアウトドアブランドです。同社の公式情報によると、1962年10月設立、資本金300万円、代表取締役は髙久笑一氏で、金属加工およびアウトドア製品の製造販売を行っています。戸田市の公式広報でも、地元のアウトドア用品メーカーとして紹介されており、設計・加工・組み立て・販売までを一貫して手がける企業と説明されています。また埼玉県の資料でも、1962年創業の企業として紹介されています。
なお、笑’sは2008年にブランドを立ち上げ、コンパクト焚き火グリルなどを展開してきたとされ、代表的な製品「B-6君」はヒロシさんが愛用していたことでも知られています。今回のトラブルは、初対面同士ではなく、以前からキャンプを通じて交流があった間柄で起きたという点も、事態を複雑にしている要因の一つです。
7-1. ヒロシさんと笑’sの「これまでの関係性」
実は、両者の関係は今回の焚き火台制作より前から続いていました。ヒロシさんがソロキャンプを始めた初期に使っていたのが、笑’sの「B-6君」のチタンバージョンだったと言われています。過去には、笑’s側がヒロシさんの立ち姿をあしらった特別仕様のサイドパネルを制作し、プレゼントしたエピソードもYouTube上の動画で紹介されたことがあるとされています。
また、笑’sは「ゆるキャン△」の作中で主人公が愛用する焚き火台のモデルとして知られるようになったことで知名度が上がり、コラボモデルが即完売したこともあるとされるブランドです。さらに2023年には、他社による模倣品の増加を受けて、自社製品の品質へのこだわりを改めて宣言したとも報じられています。今回、逆に「模倣」を指摘される立場になったことも、SNS上で話題になっている一因です。
こうした背景を踏まえると、今回のトラブルは「初対面の芸能人とメーカーの商取引トラブル」というより、「長年信頼関係があった者同士のビジネス上のすれ違い」という側面が強いと言えそうです。
8. TETRA-185とは何か
TETRA-185は、笑’sが2026年8月6日に先行発売したコンパクト焚き火台です。商品ページは笑’s公式オンラインショップで確認できます。
▶ 笑’sコンパクト焚き火マシン「TETRA-185」商品ページ(公式ショップ)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | 笑’sコンパクト焚き火マシン TETRA-185 Stainless |
| 価格 | 11,000円(税込) |
| 素材 | 0.8mm厚ステンレス |
| 収納サイズ | 約185×138×26mm(A5サイズに収納可能) |
| 組立サイズ | 約138×134×高さ185mm |
| 重量 | 約675g |
| 特徴 | 縦型・折りたたみ式、煙突効果による燃焼効率をアピール |
笑’sの公式ブログでは、7月23日の時点で「高さを15mm伸ばした」「ロストルの爪をなくした」「これにて完成」といった開発経緯とともに、「テトラ-185」という名称と商品化予定が明かされていました。つまりTETRA-185は、ヒロシさんの告発後に急きょ作られた商品ではなく、告発の約3週間前には開発完了・商品化予定が公表されていたことになります。
8-1. ヒロシさんの焚き火台はTETRA-185なの?
結論から言うと、現時点では確認できません。
ネット上では発売時期と騒動のタイミングの近さから「TETRA-185がヒロシさんの依頼した焚き火台なのでは」という推測が広がり、TETRA-185を候補として扱う記事も複数出ていますが、いずれも確定情報としては扱われていません。
判断材料になっているのは、次の3段階の時系列です。
- 7月23日:笑’s公式ブログで「テトラ-185」の完成・商品化予定が発表される
- 8月6日:TETRA-185が先行発売される
- 8月17日:ヒロシさんが騒動を公表する
この流れから、少なくとも「TETRA-185は、ヒロシさんの告発を受けて急きょ作られた商品ではない」ということは比較的強く言えます。7月23日の時点で名称と商品化予定がすでに公表されているためです。
一方で、「TETRA-185がヒロシさんの依頼とは無関係である」とまでは言い切れません。笑’s側は「契約が成立しなかったが、すでに材料を確保していたため改良を加えて新商品として発売した」という趣旨の説明をしており、これがTETRA-185と関連している可能性を考えさせる材料にはなっています。
ただし、試作段階の写真や設計図など、ヒロシさんの依頼品とTETRA-185を直接比較できる公開情報は現時点でありません。したがって、「TETRA-185=問題の焚き火台」と断定することはできず、あくまで「関連している可能性がネット上で指摘されている」という段階にとどまります。
9. 意匠権・著作権の一般論として
笑’s側は「デザインを盗まれたと言われても、意匠権を主張できるようなものではない」という趣旨の説明もしています。
一般論として、意匠制度は物品の形状・模様・色彩などのデザインを保護する制度で、登録には新規性などの要件があります。また著作権については、アイデアそのものではなく、具体的に表現されたものが保護の対象になり得るとされています。
つまり、アイデアを出したことだけで、そのアイデア自体に著作権が発生するわけではありません。一方で、具体的なデザインや図面をどちらが作成したか、また当事者間の契約でどう取り決めていたかによって、別の権利関係や契約上の問題が生じ得ます。
言い換えると、「アイデアを出した側に自動的に権利がある」とも、「形にした側が自由に使える」とも単純には言えず、実際の契約内容や、誰がどの段階で何を提供したかによって判断が変わってくる部分です。今回のケースでどちらの主張が法的に妥当なのかは、公開されている情報だけでは判断できません。
10. 法的手段は取られるのか
ヒロシさん側は顧問弁護士がいることも報じられています。ただ、意匠権を取得しようとしても新たな揉め事の種になりかねないうえ、仮に裁判で勝訴しても数十万円規模の費用に見合うだけの得るものは特にないという趣旨の考えを示しているとも伝えられています。
つまり現時点では、ヒロシさん側が法的手続きに踏み切る強い意欲を見せているわけではなく、SNS上での主張の応酬にとどまっている状況です。この点も、今後LINEの内容が公開されるかどうかとあわせて、注目されるポイントと言えます。
11. 現状の「確定」と「未確定」の整理
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| ヒロシさんが焚き火台の制作を依頼したこと | 双方の説明が一致 |
| 具体的な形をヒロシさんが提示したこと | ヒロシさん側の主張 |
| 約3カ月かけて設計・試作したこと | 笑’s側の主張 |
| 無償で設計したこと | 笑’s側の主張 |
| 知財・図面を相手側に帰属させる契約案があったこと | 笑’s側の主張 |
| 「同じものは作らない」という約束 | ヒロシさん側が主張、笑’s側も類似の説明あり |
| 契約が成立しなかったこと | 笑’s側の説明 |
| 笑’sが新商品(TETRA-185)を発売したこと | 確認済み |
| TETRA-185=問題の焚き火台であること | 未確定 |
| どちらかが意匠権・著作権を取得していること | 確認できず |
| 裁判・第三者による判断 | 現時点でなし |
| LINEのやり取りの全文公開 | 2026年8月22日時点で未公開 |
| ヒロシさん側に顧問弁護士がいること | 報道あり |
| 法的手続き(提訴等)に着手していること | 確認できず、むしろ慎重な姿勢が伝えられている |
| ヒロシさんへの批判の高まり(発言内容について) | 確認済み(SNS上で意見が分かれている) |
12. 世間の反応は真っ二つ
今回の騒動は、SNS上でも意見が大きく割れています。
ヒロシさんに理解を示す側は、「同じものは作らないと3回も約束したなら、守るべきだった」「番組でもアイデアを話さないよう気をつけていたと聞くだけに気の毒だ」といった、約束が反故にされたこと自体を問題視する声が中心です。
一方で、笑’s側の説明を読んだ上で、「無償で3カ月かけて設計・試作までした業者側の言い分にも理があるのでは」「知財や図面まで一方的に渡すよう求める契約内容は厳しすぎるのでは」という見方も広がっています。加えて、前述の通りヒロシさんの発言そのものへの批判も一定数見られます。
さらに、「双方のLINEのやり取りをそのまま公開してほしい」という声も多く、当事者以外には確認しようがない部分が議論の的になっている状況です。「そもそも制作前に秘密保持契約や請書を交わしておくべきだったのでは」という、どちらが悪いという話とは別の視点の意見も見られます。
13. 今後の注目ポイント
現在、最大の未解決ポイントは「LINEには実際に何が書かれていたのか」です。
ヒロシさんは「やり取りは全てラインに残っとるんだがな。俺が悪いのか、判断してもらいたいよ」という趣旨の投稿をしており、最終的な公開を示唆しています。一方、笑’s側も「LINE公開して頂いて構いません」という趣旨の姿勢を示しており、双方ともLINE公開自体には否定的ではないとみられます。
ただし、2026年8月22日時点でLINEの全文はまだ公開されていません。この非公開情報が実際に明らかになるかどうかが、今後の騒動の行方を左右しそうです。
現時点では、ヒロシさん・笑’sのどちらか一方に非があると断定できる材料はなく、今後の続報を注視する必要がありそうです。



