※本記事は、1997年の『ダウンタウンのごっつええ感じ』終了に関する当時の報道や関係者の証言をもとに構成しています。
事実関係については諸説あり、記事内容は特定の個人や団体を批判する意図はなく、あくまで当時の出来事を客観的に振り返る目的で執筆されたものです。
※記事内では、当時の報道機関による記事を「確認可能な事実」、関係者の後年の発言や業界関係者の証言を「証言ベースの情報」として区別して記載しています。
なぜ今「ごっつええ感じ」が話題に?

2025年10月、フジテレビ系バラエティ『酒のツマミになる話』を巡り、MCの千鳥・大悟さんと局側の間でトラブルが発生しました。
10月24日放送予定だった大悟さんの松本人志コスプレ企画が、放送当日に急遽差し替えられたことをきっかけに、番組が年内終了する可能性が報じられています(週刊女性PRIME 2025年10月28日、Yahoo!ニュース 2025年10月28日)。
この騒動を受けてSNS上では、**「28年前の『ごっつええ感じ』終了を思い出す」**という声が続出。
当時を知らない若い世代からは「なぜあんな人気番組が突然終わったの?」という疑問の声が今も絶えません。
この記事では、『ごっつええ感じ』終了の真相を、確認できる事実に基づいて詳しく解説します。
※千鳥・大悟さんの『酒のツマミになる話』に関する状況は、2025年10月30日時点での報道に基づいています。詳細は公式発表をお待ちください。本記事は特定の立場を支持・批判するものではありません。
『ごっつええ感じ』とは? 伝説を作ったバラエティ番組

『ダウンタウンのごっつええ感じ』は、1991年12月8日から1997年11月2日までフジテレビ系で放送されたコントバラエティ番組です。
ダウンタウンの2人に、今田耕司さん、東野幸治さん、板尾創路さん、YOUさん、篠原涼子さんらがレギュラー出演し、数々の名キャラクターを生み出しました。
代表的なコント
- キャシー塚本
- 世紀末戦隊ゴレンジャイ
- エキセントリック少年ボウイ
- MR.BATER
- 子供電話相談室
放送当時は**最高視聴率24.2%(1995年)**を記録し、日曜夜の定番番組として絶大な人気を誇っていました。
当時の視聴率24.2%は、どれくらいすごい?
現在の地上波では視聴率15%超えが「大ヒット」とされる中、20%超えは非常に稀です。
2020年代の人気バラエティでも平均10%前後であることを考えると、当時の『ごっつええ感じ』は現在の感覚では「国民的番組」に相当する人気でした。
番組終了の「表向きの理由」と「本当の理由」
表向きの理由:野球中継による1度の放送延期
多くの人が記憶しているのは、**「野球中継で番組が延期になって、松本人志さんが怒って番組を降りた」**という話です。
これは事実ですが、実はこれは「最後の一押し」に過ぎませんでした。
本当の理由:それ以前から積み重なっていた深刻な問題
番組終了の真相を理解するには、1997年という年が『ごっつええ感じ』にとって危機的な年だったことを知る必要があります。
1997年に起きた主な問題
- 1997年初頭:収録中のスタッフの安全確認不徹底によるトラブルが発生。松本さんが激怒し収録をボイコット。浜田さんも怒りながら鉄扉を蹴って足を骨折する事態に(証言ベース情報)
- 1997年4月:YOUさん、篠原涼子さんが降板。コント枠が撤廃され、ロケ企画中心の構成に変更
- 1997年春以降:番組内容への批判が増加し、「子どもに見せたくない番組」の常連に
- そして1997年9月28日:野球中継による放送延期(決定的な引き金)
つまり、**野球中継の件は「積み重なった問題の最後の一滴」**だったのです。
事件の詳細:1997年9月28日に何が起きたのか?

突然の番組差し替え
確認できる事実
- 1997年9月28日、通常通り『ごっつええ感じ 秋の2時間スペシャル』が放送される予定だった
- フジテレビは突然、プロ野球・ヤクルトスワローズのセ・リーグ優勝決定試合(対阪神戦)の中継に差し替えた
- 前日にヤクルトの優勝マジックが「1」となったため、フジテレビは神宮球場からの試合を急遽生中継することを決定
- 『ごっつええ感じ』スペシャルは翌週の10月5日に延期された
証言ベースの情報
- 複数の芸能メディアは「松本人志さんや番組関係者への事前連絡が不十分だった」と報じています
- ただし、フジテレビ側からの公式見解は確認できていません
なぜ「たった1週間の延期」が重大問題になったのか?
エキセントリック少年ボウイのCD発売との連動企画だった
確認できる事実
- エキセントリック少年ボウイオールスターズのCDシングル『「エキセントリック少年ボウイ」のテーマ』は1997年9月25日に発売
- オリコンチャート初登場5位を記録
- 最終的に50万枚を売り上げるヒット作となった
証言ベースの情報
- 延期された回には、松本人志さん扮する人気キャラクター「エキセントリック少年ボウイ」のプロモーションが予定されていた
- 発売から3日後の9月28日放送は、このCD発売と連動した企画だったため、業界関係者の証言によれば「その日に放送しなければ意味がない」内容だったとされる
延期による影響
- CD発売直後の重要なプロモーション機会を逃した
- 音楽業界では、発売直後1週間の露出が売上を大きく左右する
- テレビ番組とCDリリースのメディアミックス戦略が崩壊
- 番組全体の構成やタイミングが崩れた
- 2時間スペシャルの構成は緻密に計算されている
- 1週間後では「旬」が過ぎてしまう
- それ以前から積み重なっていた不満が限界に達した
松本人志が感じた「信頼関係の崩壊」

松本人志・浜田雅功のボイコット
確認できる事実
野球中継差し替えを受けて、松本さんと浜田さんは
- フジテレビの全出演番組の収録をボイコット
- 『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』も収録に参加せず(過去映像で対応)
- 吉本興業を通じて「番組に対する意欲が失われた」と伝えた(当時の報道より)
松本人志本人の後年の証言
RP.
— Shota (@JinmResult) October 21, 2024
四半世紀後の2021年の番組でごっつええ感じの終了理由が野球だと本人が言及してたもんね pic.twitter.com/BGf6LwBC3m
後年、松本さんは『人志松本の酒のツマミになる話』(2021年5月25日放送)で、この時の心境について語っています。
その中で松本さんは、単なる「延期への怒り」ではなく「自分の作品が軽く扱われた」という失望感があったことを示唆しています(証言ベース情報)。
番組終了までの詳細タイムライン
1997年9月〜11月の動き
日付出来事備考9月25日エキセントリック少年ボウイのCD発売オリコン初登場5位9月28日野球中継に差し替え(ヤクルト優勝決定戦)『ごっつ』2時間SPは延期10月5日延期されたスペシャルが放送松本・浜田は出演10月19日「ごっつええ感じ音楽祭」を放送通常通り放送10月26日ダウンタウン不在のコント傑作選事実上の降板11月2日最終回(コント傑作選)実質的な打ち切り
異例の11月終了: 通常、番組改編は4月と10月に行われるため、11月という時期の突然の終了は極めて異例でした。
『ごっつ』終了後、松本人志はテレビから距離を置く
1998年〜2001年の「テレビ離れ」期
確認できる事実
- 1998年:髪を坊主にし、外見が大きく変化
- テレビ出演を大幅に減らし、映画や音楽活動に注力
- 1999年:テレビ朝日『わらいのじかん』に出演するも視聴率が振るわず短期終了
- 2001年:『ものごっつええ感じスペシャル』として復活するも**視聴率9.0%**にとどまる
松本人志の決断
この視聴率を知った松本さんは、**「自分が本当に面白いと思うことをテレビではもうできなくなった」**と悟り、テレビでのコントから離れることを決意したとされています(東洋経済オンライン 2018年9月12日より)。
1990年代のテレビ業界の常識(今との違い)
当時を知らない世代のために、1990年代のテレビ環境を理解しておくことが重要です。
項目1990年代2020年代プロ野球中継の視聴率20%超えが当たり前(特に巨人戦)10%前後番組変更の通知新聞のテレビ欄のみSNS・番組公式で即時通知タレントの発言力局の判断が絶対的SNSで直接発信可能再放送・見逃し視聴ほぼ機会なし見逃し配信が一般的録画の普及率VHSはあるが一般的ではないレコーダー・配信が主流
なぜ野球中継が優先されたのか?
1990年代の「野球中継は絶対」文化
- 読売巨人軍の試合は「視聴率20%が当たり前」とされた
- プロ野球中継(特に優勝決定戦)は最優先される傾向
- レギュラー番組が休止になることは珍しくなかった
重要な注意: 野球中継そのものが悪いわけではありません。当時、プロ野球は国民的娯楽であり、優勝決定戦の中継は多くの視聴者が望んでいたものでした。
問題は「事前の調整・連絡プロセスが不十分だった可能性」にあります。
インターネットがなかった時代の「延期」の重み
現代では考えにくいことですが、当時はインターネットが普及しておらず、録画機器も一般的ではなかったため:
- **「放送延期=視聴機会を完全に失う」**ことを意味した
- 番組情報は新聞のテレビ欄でしか確認できなかった
- 視聴者も「見逃したら二度と見られない」という前提で生活していた
現代への共鳴:千鳥・大悟との共通点と相違点
類似する状況
今回の千鳥・大悟さんの『酒のツマミになる話』終了騒動と、松本さんの『ごっつ』終了には、以下の共通点が指摘されています:
項目ごっつええ感じ(1997年)酒のツマミになる話(2025年)発端野球中継への差し替え松本コスプレ企画の差し替えタイミング放送直前放送当日事前連絡不十分とされる(報道ベース)不十分とされる(報道ベース)演者の反応松本さんがボイコット大悟さんが降板を申し出結果番組打ち切り年内終了の可能性(未確定)
重要な相違点
ただし、状況や背景は大きく異なる点に注意が必要です。
松本さんのケース
- 「長年の不信感の積み重ねの結果」
- 番組制作体制そのものへの失望
- コンテンツ制作者としてのプライドの問題
大悟さんのケース
- 詳細は現時点では不明(公式発表待ち)
- 時代背景や業界構造も大きく異なる
- SNS時代特有の問題も影響している可能性
※両者の状況が異なるため、単純比較は困難です。大悟さんのケースについては、憶測を避け、公式発表をお待ちください。
よくある質問(Q&A)
Q1. なぜ松本さんは事前に野球中継の可能性を知らされなかったのですか?
A: 当時のテレビ業界では、優勝決定戦のような重要な試合は「マジック1」になった時点で放送枠を確保することが一般的でした。
しかし、具体的な調整プロセスや連絡体制については公式な説明がなされておらず、詳細は不明です。
一般的に、スポーツ中継は視聴率が読めるため、バラエティ番組より優先されることが多かったとされています(業界慣習)。
Q2. 2時間スペシャルを1週間延期しただけで、なぜそこまで怒ったのですか?
A: 単なる延期ではなく、以下の複合的な要因が重なったためと考えられます。
- CD発売と連動したプロモーション企画だった
- タイミングが重要(発売直後1週間が勝負)
- メディアミックス戦略が崩壊
- それ以前から番組制作をめぐる問題が積み重なっていた
- 1997年初頭のトラブル
- メンバー降板による番組構成の変化
- 世間からの批判増加
- 芸人として「自分の作品がスポーツ中継より軽く扱われた」と感じた可能性
- クリエイターとしてのプライド
- 信頼関係の崩壊
Q3. エキセントリック少年ボウイのCDは結局どうなったのですか?
A: CD『「エキセントリック少年ボウイ」のテーマ』は1997年9月25日に予定通り発売され、以下の成果を残しました。
- オリコン初登場5位
- 最終的に50万枚を売り上げる大ヒット(オリコン公式データ)
しかし、発売直後の重要なプロモーション機会である9月28日の番組放送が延期されたため、当初想定していたメディアミックス戦略は完全には機能しなかったとされています。
それでも50万枚という数字は、当時の音楽業界では大成功でした。
Q4. 野球中継で番組が休止になることは、当時よく起こっていたのですか?
A: はい、1990年代は「巨人戦の視聴率は取れる」という考えが支配的で、レギュラー番組が野球中継で休止になることは珍しくありませんでした。
ただし、『ごっつええ感じ』のような人気番組が、事前通告なしに延期されるケースは異例でした。
特に、CD発売と連動した特別企画だったため、単なる延期では済まない問題でした。
補足: 当時はインターネットが普及していなかったため、録画も一般的ではなく、「延期=視聴機会を完全に失う」ことを意味していました。
Q5. 『ごっつええ感じ』終了後、ダウンタウンの2人の活動はどうなったのですか?
A: 浜田さん
- 『ダウンタウンDX』などの番組に継続出演
- 比較的テレビに残り続けた
松本さん
- テレビ出演を大幅に減らし、映画制作や音楽活動に注力
- 1998年には坊主頭にイメージチェンジ
- 2001年の『ものごっつええ感じスペシャル』の視聴率低迷(9.0%)を機に、テレビでのコントから完全に離れることを決意
この経験が、松本さんの「テレビとの距離感」を形成したと言われています(東洋経済オンライン 2018年9月12日記事より)。
Q6. 千鳥・大悟さんの降板と松本人志さんのケースは、本当に似ているのですか?
A: 表面的には「人気番組を自ら終わらせた」という共通点がありますが、状況は異なります。
共通点
- 放送直前・当日の急な変更への不満
- 演者側からの降板・ボイコット
相違点:
- 松本さん:「長年の不信感の積み重ねの結果」
- 大悟さん:詳細は現時点では明らかになっていない
重要: 大悟さんのケースについては、憶測を避け、公式発表をお待ちください。
Q7. 今の時代でも、こういった理由で番組が終わることはあり得ますか?
A: 現代は配信サービスやSNSの発達により、以下の変化があります。
現代の環境
- 放送スケジュールの柔軟性が増している
- タレントがSNSで直接発信できる
- 見逃し配信があるため「延期=視聴機会喪失」ではない
- タレントの発言力も強まっている
それでも変わらないこと: 今回の『酒のツマミになる話』の事例が示すように、制作側と演者の信頼関係が崩れた場合、番組継続が困難になることは今でも変わりません。
Q8. 野球中継が悪かったのですか?
A: いいえ、野球中継そのものが悪いわけではありません。
当時、プロ野球は国民的娯楽であり、優勝決定戦の中継は多くの視聴者が望んでいたものでした。
問題の本質は:
- 「事前の調整・連絡が不十分だった可能性」
- 「制作側と演者の信頼関係の問題」
野球中継と『ごっつええ感じ』のどちらが優先されるべきかという二者択一の話ではありません。
ネットでは「今の時代ではありえない終わり方」と再評価の声
SNSでは、千鳥・大悟さんの降板報道をきっかけに『ごっつ』の話題が再燃しています。
主な声
- 「放送延期で番組が終わるなんて、今じゃ考えられない」
- 「1990年代は野球中継が最優先の時代だった」
- 「芸人が番組を守るために自ら降りる、という決断の重さ」
- 「松本人志のクリエイターとしてのプライドを感じる」
当時の松本人志さんの行動は一見”頑固”にも映りますが、「自分の作品への強いこだわり」の表れとも解釈できます。
『ごっつええ感じ』終了から学べること

事実の整理
要素内容直接的なきっかけ1997年9月28日の野球中継による番組延期深刻化した要因CD発売と連動した特別企画が成立しなくなった根本的な背景それ以前から積み重なっていた制作側への不信感結果松本・浜田両名がボイコット、11月2日に打ち切り
重要な結論
「野球中継のせいで終わった」ではなく、積み重なった不信感が限界に達した——というのが実態に近いと考えられます。
まとめ:終わらせる決断が、後世に語り継がれる理由
あなたは、どう思いますか?
人気絶頂期の番組を、プライドをかけて自ら終わらせる——。
『ごっつええ感じ』の終了は、たった一度の放送延期がきっかけでした。
しかしそれは単なる「怒りの結果」ではなく、芸人として**「自分の作品をどう扱われるべきか」という信念の表れ**だったのかもしれません。
積み重なっていた問題
- スタッフとの信頼関係の問題
- 番組構成の変化への不満
- 世間からの批判の増加
- そして決定的な一撃となった、CD連動企画の延期
28年の時を経て
2025年、千鳥・大悟さんの『酒のツマミになる話』終了騒動をきっかけに、この出来事が再び注目されています。
それは、時代を超えて**「芸人としての矜持」や「作品への誠実さ」が共感を呼ぶ**からではないでしょうか。
最後に
今回の記事で紹介した内容には諸説あり、関係者によって語られる真相も様々です。
しかし、**「自分の笑いに責任を持つ」**という姿勢だけは、当時も今も変わらず、多くの芸人たちに受け継がれているのではないでしょうか。
参考情報・出典
本記事の主な情報源
公式・信頼性の高い情報源
- ビデオリサーチ(視聴率調査会社)
- オリコン公式サイト(CD売上データ)
- フジテレビ公式サイト
- 吉本興業公式サイト
報道機関・ニュースメディア
- 週刊女性PRIME「松本人志のコスプレで挑んだ千鳥・大悟の『酒のツマミになる話』に打ち切りの可能性が浮上」(2025年10月28日)
- Yahoo!ニュース「《独自》『酒のツマミ』打ち切りか」(2025年10月28日)
- 東洋経済オンライン「松本人志が失敗重ねて達した唯一無二の境地」(2018年9月12日)
- スポニチアネックス(芸能ニュース)
- オリコンニュース
参考資料
- Wikipedia「ダウンタウンのごっつええ感じ」
- Wikipedia「エキセントリック少年ボウイオールスターズ」
- ピクシブ百科事典「ダウンタウンのごっつええ感じ」
- ニコニコ大百科「ダウンタウンのごっつええ感じ」
【免責事項】
本記事は、公開されている報道や証言をもとに構成された情報まとめ記事です。
- 事実関係については諸説あり、異なる見解も存在します
- 特定の個人・団体への批判を意図するものではありません
- 「確認可能な事実」と「証言ベース情報」を区別して記載しています
- フジテレビ、吉本興業、関係者の公式見解は確認できていない部分があります
- 千鳥・大悟さんの件については2025年10月30日時点の報道に基づいており、詳細は公式発表をお待ちください


